【木村和久連載】奥さんや子どももプレー。ファミリーゴルフの諸事情に迫る (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ただし、そんな家族ゴルフですが、次第に面倒になってきます。ラウンド中にスイングの話をしていると「教え方が下手」とか言われたり、些細なことで喧嘩になったりすることが多くなってきますから。また、他の男性メンバーとの会話がしづらくなったりして、いろいろと弊害が出てくるんですよね。

 けど、当の奥さんはどこ吹く風。どんどんゴルフにのめり込んでいきます。挙句には「私もゴルフ会員権がほしい。買ってよぉ~」と来たもんだ。

 これを断ることはなかなかできません。というか、断る理由がないですし、男女平等ですから。

 そこで、男は一計を案じるのです。むしろ、奥さんにもメンバーになってもらって、独り立ちしてもらおう、と。そのほうが楽じゃないか、と。

 というわけで、晴れて奥さんもメンバーとなり、その次いでに早速、倶楽部の婦人会に入ってもらうんですな。そうすれば、コースに行っても、一緒なのはフロントの受付まで。あとは、別行動でそれぞれラウンドを楽しみます。

 これで、本来の男同士の交流も復活。「いやぁ~、六本木にある店に可愛い子がいてさぁ~」などと語り合って、晴れて独身気分にも戻れるってものです。

 だいたい、女性とは打つティーも、プレーするペースも違います。お互いがのびのびとラウンドするには、家族の縛りを取っ払って、男女に分けたほうが都合がいいんです。

 こうして、婦人会のおかげで、パパからひとりの男に戻れてよかったねぇ~となるわけです。婦人会は、男性のためにも必要な存在なんですね。

(2)夫婦平等クラブ
 婦人会の存在によって、奥様からうまく逃げ切った旦那さんがたくさんいる一方で、逃げ切れず? というのは失礼ですが、ずっと一緒にゴルフをしている夫婦も、もちろんおられます。

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