スコアアップに不可欠な15~20ヤードの
アプローチを成功させる秘訣 (2ページ目)
リーディングエッジが右を向き、フェース面が上を向いた状態で、スイングの軌道の中でバウンスを滑らせ、ボールを捉えていくイメージです。フェースを極端に開くことに抵抗のあるゴルファーもいるでしょうが、意外にも容易に打つことができます。
一方で、転がして寄せたい場合は、ヘッドを立たせて打たなければなりません。ですから、SW(サンドウエッジ)や58度のようなウエッジをハンドファーストに構えてロフトを立たせるのではなく、はじめからロフトが立っているクラブを選択すべきです。
たとえば、8番アイアンであれば、リーディングエッジが刺さってしまう危険を未然に防げます。ポイントは、ボールを上げたい場合のショットと同様、バウンスを滑らせることです。
転がしたい場合の打ち方は、パッティングと同じように、コックを入れずにクラブを振り子のように使います。ボールに当てにいこうとはせず、やはりクラブのソール部分を芝に滑らせるような意識を持ちます。ウエッジを使った場合よりも、振り幅は小さくなりますので、刺さり気味でもボールは転がり、距離感のミスが減ります。
アプローチに臨む前の判断として大事なのは、キャリーとランの割合です。たとえば、残り20ヤードを、10ヤード先のところに落とし、10ヤード転がしたいのか。あるいは、5ヤード先に落として、15ヤード転がしたいのか。
目安として、この割合が1対1ならAW(アプローチウエッジ)、1対2ならPW(ピッチングウエッジ)、1対3なら9番アイアンあたりがいいのではないでしょうか。
アメリカのインストラクターで巨匠に位置づけられるスタン・アトレーは、通常のアプローチで大事なのは、下半身だと言います。インパクトからフォローにかけて、左足を縦に伸ばすように教わりました。下半身でボールを捉える感覚が芽生えます。
一方で、ランニングアプローチに関しては、上半身だけを使います。パターと同様、クラブを振り子のように動かし、ボールを捉えていくのです。
クラブのソールにあるバウンスを使ったショットを体得するには、バンカーで練習するのがいいと思います。砂地であればバウンスを滑らせる感覚を身につけられますし、何より多くのゴルファーが苦手意識のあるバンカー対策にもなります。
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