「シブコ効果」――ライバルたちが語る、渋野日向子から受けた影響 (2ページ目)

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • photo by Masuda Yuichi

"黄金世代"の中で、お互いに刺激をし合うかと言えば、(みんなの)成績を見て、『あ~、うまいな』とか思ったりします。同じ世代で、(相乗効果は)たぶんあると思います。でも、私はまだ(パッティングなどに)不安要素があるから、『私もできる!』と思うところまではいってないですけど......」

 学年で言えば「黄金世代」のひとつ上の選手たちは、どんな思いなのか。たとえば脇元華(21歳)は、渋野の全英女子オープン優勝を受けて、自らへの影響についてこう語った。

「やっぱり、自分もがんばろうとは思いますよね。(渋野は)同じ年代の人間だから、『自分だって、できるはず』と思うし、それがいい意味で、自分たち(のレベル)を引き上げていくことはあると思います」

 最後に、シード選手として長年活躍する笠りつ子(31歳)にも話を聞いた。彼女は、女子ツアー全体における"渋野効果"を期待していた。

「(渋野の存在は)自分の刺激になると思います。といっても、ライバル的な意味合いではないですよ。やるのは、あくまでも自分ですから。自分は自分のことをやるだけです。

 また、女子プロゴルフ界全体のことを考えれば、(渋野の活躍で)新しい風が入ってきて、女子ゴルフ界がまた注目が集まるのはいいこと。(渋野は)あと10年は活躍するだろうから、その間にさらに次の世代も育ってくれれば、いい流れになると思いますね」

 渋野の快挙が、多くの選手たちに刺激を与えたことは間違いない。そしてそれは、女子プロゴルフ界全体に、大きな効果をもたらすことになるだろう。

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