【木村和久連載】チェ・ホソンの活躍で激震。レッスン業界はどうなる? (2ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 これは、彼が以前勤めていた水産加工工場で指を切る事故を起こしたからです。以降、指にさほど力が入らなくなってしまって、ゴルフを始めた際にそれをカバーするため、ボディーでスイングを加速させる独特の打法を編み出しました。

 これは、あくまでも推測ですが、彼の「より遠くへ飛ばしたい」という願望がそうさせていると思います。

(2)私はチェ・ホソンの"先輩"
 チェ・ホソン選手のスイングを見て、何がうれしいかって、私の仲間が増えたことが最大の喜びです。実は、私もチェ・ホソン選手とまったく同じスイングをしており、しかも彼より先に実践していたかもしれないのです。

 私は過去に、四十肩、五十肩をかれこれ3回は患って、そのたんびに肩が固まって全然動かなくなりました。ゴルフ雑誌の仕事をしているので、ラウンドを休むこともできず、痛い肩を気遣いながらプレーせざるを得ませんでした。

 そのとき、自然と出てきてのが、チェ・ホソン選手と同じ"クルリンパ左回転打法"なのです。

 これは、いったいどういう原理なのか。

 四十肩、五十肩を患った私は、肩の稼動域が狭くなり、通常のトップを形成できなくなりました。そこで、7割程度のトップで打とうとするのですが、今度はフォローがきれいに作れない。つまり、右手が伸びないのです。

 じゃあ、どうするのか。打ったあと、右手をクラブから離す人がいるでしょ? その代わりに、右足を地面から外す――そうしたと思ってください。

 ゴルフというのは、クラブフェースがボールに当たった瞬間、インパクトでだいたいの弾道が決まります。だから、フォローでなんぼ力を入れて飛ばそうとしても"後の祭り"状態で、それが結果に伴うことはありません。

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