日本女子ツアー最終局面。賞金女王争いの渦中にある3人の胸の内 (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • 古屋雅章●協力 cooperation by Furuya Masaaki

 比嘉も、賞金女王については「考えていない」と言う。

「あと4試合あるので、そのなかで優勝できたらいいな、と思っています。(以前、25歳までには賞金女王を獲りたいと話していたが?)今は、そういう意識はないです。

 自分にとって重要なことは、目の前の試合に集中すること。今は、そこが一番大事ですね。ですから、残り4試合、一試合、一試合、集中してがんばるだけです」

2年連続の賞金女王獲得が期待される鈴木愛。photo by Getty Images2年連続の賞金女王獲得が期待される鈴木愛。photo by Getty Images 翻(ひるがえ)って、昨季の賞金女王で、逆転女王への可能性もまだ十分に残されている鈴木はどうだろうか。直撃すると、2年連続の女王奪取は「諦めていない」と語った。ただ、そのトーンは決して高くはなかった。

「(賞金女王は)狙っていますけど......、でも、かなり厳しいとは思っています」

 トップのアン・ソンジュとは、およそ3800万円差。その差は確かに大きい。逆転が容易ではないことは、傍から見てもよくわかる。だが、鈴木が「厳しい」と感じているのは、今季途中で手首などを負傷して、今なお万全な状態ではないからだろう。

「先日(4位に入ったNOBUTA GROUP マスターズGCレディース)も、そんなに調子は悪くなかったんですけど。でも、まだ"う~ん"という感じです。(今季)前半戦はよかったんですけど、後半戦は思うようにいっていないですし。(ケガの影響?)はい。そうですね......」

 泣いても、笑っても、残り4試合。賞金女王争いはもちろん、今季の女子ツアーを盛り上げてきた、鈴木、成田、比嘉、それぞれの"戦い"を最後まで注目していきたい。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る