【木村和久連載】猛暑襲来。ゴルフの五輪会場は埼玉のままでいいの? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

(2)やっつけの対策
 最高気温40度を越えたことで、「オリンピック、まずいんじゃないの?」という雰囲気になって、「じゃあ、開始時間を早めますか」となりました。

 とりあえず、各種競技の時間変更って、おかしいでしょ。"子どもの使い"じゃないんだから。

 そんなこと、何年も前から予想されていたことです。こうした重要案件の対策が、なんで後手、後手に回ってしまうんですかね......。

 結局、当初から懸念されていたマラソンは、スタートが7時30分から7時に変更になりました。ゴルフも、9時スタートから7時スタートに。それぞれ、IOCに了承されています。

 こうして暑さ対策においては現状、スタート時間の変更という、姑息な手段のようにも感じる対策で逃げ切ろうとしていますが、はたしてそれが「おもてなしの五輪」と言えるのでしょうか......。

(3)ゴルフの7時スタートで変わること
 オリンピックのゴルフは、埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部で開催されますが、このゴルフ場には宿泊施設はありません。

 7時スタートなら、選手は遅くとも5時半ぐらいにはコースに来ないといけませんが、東京・晴海の選手村に宿泊しているとしたら、朝3時ぐらいにはそこを出て、車を飛ばしてくるのでしょうか? それはまた、ちょっとしんどいですよね。

 あらためて思うのですが、そうまでして埼玉県北部でやらなければいけない必要性がどこにあるのか? 甚だ疑問です。

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