松山、トーマス、スピース。「ヤングガン」が掲げた2018年の目標 (2ページ目)

  • text by Reiko Takekawa/PGA TOUR JAPAN
  • photo by PGA TOUR

 松山がプロ転向前から掲げている目標は、「メジャーで勝つこと」。日本勢がいまだ達成したことのないメジャー制覇を目指して、日々戦っている。

 年が明けると、ゴルフ界は一気にマスターズ(4月5日~8日/ジョージア州オーガスタ)への機運が高まっていき、無論、松山の士気もそこに向けて高揚していく。ただ、今年の松山はそのマスターズに対しても、平静を装っていた。

「周りの人が立てた目標に向けてがんばるだけ」

 松山は「マスターズ」という言葉さえ発することがなかった。

 おそらく、頭の中では"マスターズ"でいっぱいのはずである。だが、そこはあえて言葉にしないで、目標に掲げたとおり"無"の意識で戦っていこう、という気持ちの表れだろう。

 トッププロは、誰もがメジャーに照準を合わせていく。しかしながら、自身のピークをメジャーに持っていくようにコントロールするのは難しい。

 そこで、米ツアー5年目を迎えた松山は、特に"秘策"ということではないが、"無欲で臨む"という考えに至った。それが今現在、彼がたどり着いた"メジャーで勝つため"の答えなのではないだろうか。

「試合が始まってしまえば、(いろいろなことを)考える余裕はないので、しっかりと1試合、1試合を大事に戦っていきたいな、と思います」

 そう話す松山の言葉に重みを感じた。

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