【木村和久連載】「前か、後ろか」。ラウンド中、気になるのはどっち? (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 ただ、それで頭にきたからって、ボールを打ち込むのは大人げないですよ。ボールの打ち込みのルールとしては、グリーン上で前の組がピンフラッグを立てたら、基本的には打っていいことになっていますけど。

 でもそこは冷静に、カートの位置や、前の組の動作を見て、数秒間待ってから打つのがよろしいかと。下手にケガなんてさせたら、大変ですからね。

 さる名門コースでは、前の組に対して、50ヤード手前まで打ってはいけない、というクラブ内におけるローカルルールがあります。もしそれを守らないと、メンバーさんからすぐに抗議がくるそうです。

 ボールは、ちょっと離れたところに落ちても、ドスンと音がします。すると、スイングが乱れたり、パットに集中できなかったりしますでしょ。だから、名門コースでは相当距離に余裕を持ってプレーなさるのがよろしいかと思います。

 一方、後ろの組についてですが、こちらのほうが前の組よりも気になる方が多いようです。 

 後ろの組というのは、早くプレーが終わったからといって、前の組となるこちら側のカートの直後につけていい、というわけではありません。これを理解していないアマチュアゴルファーが本当に多いんです。

 ゴルフは、1組のパーティーが独立しており、他からは隔絶された環境でプレーしているのです。親睦コンペなどを除けば、本来は他の組との接触はありません。

 ですから、現在我々がティーグラウンド、例えばレギュラーティーからプレーを始めているとしましょう。その場合、後続組はバックティーや、あるいはそのコースの入り口辺りにカートを停めて、こちらと目が合わないように、音も立てずにじっとしているのがマナーです。

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る