【木村和久連載】藤井聡太四段に続け。中学生プロゴルファー待望論 (3ページ目)

  • 木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa
  • 服部元信●イラスト illustration by Hattori Motonobu

 とりわけ、男子に限って言えば、ドライバーの飛距離が300ヤード以上は飛ばないと話になりません。つまり、技術もさることながら、体作りをしっかりやらないと、海外ではまず勝てないでしょう。

 ゴルフは敏捷性、瞬発力といった運動能力以上に、判断力と強靭(じん)なメンタル、さらに圧倒的な筋力が必要となります。ジャンルで言うと、相撲や野球、アメリカンフットボールのような、体作りが必要なスポーツだと思います。

 日本人が海外で勝てない要因のひとつは、基礎体力と筋力のなさです。松山英樹選手が勝てるのは、それらを持ち合わせているからです。短いミドルホールをワンオンできるドライバーの飛距離や、グリーン上にピタッとボールを止められるアイアンの高い弾道などは、その賜物です。正確なパッティングもしかりでしょう。

 さて、そんな海外での活躍を見据えた育成環境は整えられているのか。はたまた、どうやったら国際基準の選手を育てることができるのか。

 もはや、高校のゴルフ部の合宿はワールドクラスのコースで行なうべきです。総距離にして7400ヤード、500ヤードのミドルホールを備えたコースを作って、そこでトーナメントに近い環境でラウンドしたほうがいいでしょう。

 芝生も、バミューダやティフトンなどの洋芝にして、常に実戦モードで行なう。ゴルフ場がソーラー発電所になる時代ですから、どこかの安いコースを買収して改造すれば、実現できるのではないかと思うのですが......。

3 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る