「自分が間違っていた...」。シード落ちの香妻琴乃が探す復活への道 (6ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

「私がシード落ちして、スイング指導をしてくれている先生(中島弘二プロ)が、『悔しいよ......』って言っていたんです。もう、今年はそんな言葉を先生には言わせたくないなって思っています。私の目標はずっと優勝ですが、(シード落ちした要因のひとつは)そこにとらわれすぎていたのかな、という思いもあります。だから今季は、もう少し一日一日を大切にして(あまり先を見ないで)過ごしたいな、と考えています」

 反省すること、失敗に気づいたこと、昨年の1年間でどれほどあったのだろうか。言葉の端々から悔しさがにじみ出る。

「また、イチからのスタートですね!」

 そう言って笑顔を見せた香妻は、自ら気分を切り替えて、優勝以外の新たな目標について語った。

「今年は、バーディー数を増やし、パットを減らして平均パット数(のランキング)を上げていきたいです。グリーンに乗っていても、ピンまで遠かったらパット数は減りませんし、バーディーも取れません。パーオン率も大事だとは思いますけど、攻めていってのボギーは仕方がないかなと思います。昨年の前半は『ボギーを打たないように』という気持ちが強すぎて、まったく攻められず、ピンから遠いところばかりにボールが乗っていたんです。今季はなるべくピンを攻めていきたい」

 昨季はつらい1年だったが、決して香妻の成長が止まったわけではない。香妻いわく「一番下まで落ちた」というなら、もはや上に上がるだけである。2017年シーズン、新たな気持ちで挑む彼女の復活に期待したい。

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