【ゴルフ】イ・ボミに続く「美人刺客」キム・ハヌルの素顔 (2ページ目)

  • 金明昱●文 text by Kim Myung-Wook
  • photo by Getty Images

 2006年にプロ入りしたキム・ハヌルは、すぐに頭角を現した。2008年には年間3勝を挙げて、賞金ランキング3位となった。そして、2011年、2012年と、2年連続で賞金女王を獲得。まさに飛ぶ鳥を落とす勢いで、一気に韓国女子ツアーの頂点に立った。しかし、本人も語るとおり、それ以降は目標を失って低迷。悶々とした日々を過ごしていたという。おかげで昨季は、5回も2位という結果を残しながら、勝ち切れずに未勝利に終わった。

「自らのミスで優勝を逃した試合もあったし、調子がよくても勝ち切れない試合もありました。そういった不甲斐ないゴルフを改めるためにも、何か変化が欲しかったんです。それが、日本ツアー挑戦という選択でした」

 そうは言っても、韓国ツアー賞金女王という肩書きがあれば、その挑戦が楽になるわけではない。シン・ジエ(26歳)、イ・ボミ(26歳)らが成功しているとはいえ、日本ツアー参戦には、まずはQT()で上位の成績を収めなければならない。ゆえに昨年、日本ツアーのQTに挑んだ際、キム・ハヌルはかつてない緊張感を味わったようだ。が、そもそも彼女は実力者である。新たな目標を得た彼女は強かった。ファイナルQTまで進むと、今季ツアーにフル参戦できる、13位という好成績を残した。
※クォリファイングトーナメント。ファースト、セカンド、サード、ファイナルという順に行なわれる、ツアーの出場資格を得るためのトーナメント。ファイナルQTで40位前後の成績を収めれば、翌年ツアーの大半は出場できる。

「ファイナルQTの18番ホールを終えたあと、来季(2015年)の日本ツアーにフル参戦できる成績だよ、という知らせを受けて、その瞬間、アボジ(父)の胸で号泣しました。ゴルフを始めてから、これほど熾烈で、緊張感のある試合は記憶にありません......」

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