過去2年とは違う。石川遼が2015年の初陣で見せた「変化」 (3ページ目)

  • 武川玲子●協力 cooperation by Takekawa Reiko text by Sportiva
  • photo by Getty Images

 2015年の初陣は予選落ちという結果に終わったが、石川の表情は明るかった。この年末年始のトレーニングでやってきたことが、試合でもある程度実践できて、相当な手応えを得たのは確かだ。

 同時に、石川にいくつかの変化が見られた。これまでは理想のスイングにばかりこだわっていたが、結果を出すことにも貪欲になり始めていた。どんなことをしてでもスコアを落とさないようにしようという、泥臭さがプレイに出てきた。

 また、ラウンド後には囲み取材を受けている石川に対して、行き交う米ツアーの選手たちが石川に声をかけて、英語でやりとりする姿が頻繁に見られた。本格参戦3年目を迎えて、すっかり米ツアーの仲間入りを果たした雰囲気があった。そのうえで、「2年前に感じた(米ツアーの)レベルの高さではない」と語る石川からは、これまでにない心のゆとりが感じられた。

 今季、ツアー優勝を最大目標とする石川。それを実現するだけの状況は、すでに整い始めている。

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