【女子ゴルフ】賞金女王・全美貞「目標は、大好きな日本で永久シードをとること」
2012年シーズン、年間4勝を挙げて初の賞金女王に輝いた全美貞。賞金女王・全美貞インタビュー
韓国から来日して8年。全美貞が日本女子ツアーの賞金女王の座をついに射止めた。ツアー参戦初年度(2005年)に賞金ランク12位という好成績を収め、2年目にツアー初優勝を飾ると、以来毎年勝利を積み重ねて常に賞金女王争いを演じてきた。安定感抜群のゴルフでファンを魅了し、誰もがいつ頂点に立っても不思議はないと思っていた。しかし、悲願達成は決して簡単なものではなかったという。その苦難の道のりを振り返る――。
心掛けているのは
ミスしても前向きに考えること
――ついに賞金女王を獲得しました。率直な感想から聞かせください。
「自分のゴルフ人生の中で『一度は賞金女王になってみたい』と、ずっとそう思ってプレイしてきました。目標にしてきたタイトルを取ることができて、本当にうれしいですし、光栄です」
――見ている側からすると、「やっと」という感じがします。全美貞選手ならいつでも賞金女王になれると思っていました。
「そんなことはありません。これまでは、そこまでの実力がなかったに過ぎません。テクニックにしろ、メンタル面にしろ、賞金女王になるための力が自分にはありませんでした。でも、そこで諦めずに、試行錯誤しながら練習を続けてきた結果が、今季、賞金女王というタイトルになって返ってきたんだな、と思っています。今年は運が良かった部分もありますが、"練習は嘘をつかない"ということを改めて実感できました」
――今季爆発するための充電期間だったのか、昨季の成績は例年に比べると今ひとつでした(賞金ランク6位)。何か問題があったのでしょうか。
「何も問題はありませんでした。前半戦はいつもどおりのプレイができていたと思います。ただ、なかなか結果が出せない中で、後半戦に入ると優勝へのプレッシャーが強くなってしまって......。ちょっとしたミスでも敏感にとらえてしまい、そのままスコアを崩すことが多かった。周囲の選手や関係者の方々にも心配をかけて、『どうしたの?』と声をかけてもらったりしたので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした」
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