【男子ゴルフ】全英オープン、ウッズの「雄叫び」に完全復活の予感 (2ページ目)

  • テレビ朝日全英オープン取材班●取材・文 text by tv asahi THE OPEN crew
  • photo by Getty Images

 そしてもうひとり、プロ1年目にして日本のメジャー大会(ツアー選手権)を制した藤本佳則が、1オーバー40位タイでフィニッシュ。海外メジャー初挑戦で、見事決勝ラウンドに駒を進めた。
 
 藤本は、水曜日の練習ラウンドが終わった時点で、すでに初めてのメジャー大会を存分に堪能。「もうこのまま日本に帰ってもいいくらい、たくさん勉強することがありました。一気に詰め込み過ぎても入りきりませんよ」と、冗談交じりに語るほど、リンクスコースでのゴルフから多くのことを学んでいるようだった。

 しかも予選ラウンドは、世界ランキング3位のリー・ウエストウッドと、以前藤本が「ドライバーショットの飛距離を見てみたい」と言っていた、今年のマスターズチャンピオン、ババ・ワトソンと同組でプレイ。世界を代表する選手たちと充実した2日間を過ごし、「世界トップクラスのプレイを見られて、勉強になったし、いい経験になりました」と、藤本は多くのことが学べるメジャー大会が楽しくて仕方がないといった様子で、満面の笑みを浮かべた。

 解説を務める羽川豊プロも、決勝ラウンドに進んだ武藤と藤本には大きな期待を寄せる。
「ふたりともショットが安定している。あとは、自分がメジャーの舞台で、どこまでスコアを伸ばせるかというくらい、積極的に前向きな気持ちで戦ってほしい」

 ふたりの日本人選手の戦いぶりも気になるが、決勝ラウンド最大の注目選手と言えるのは、2008年全米オープン以来のメジャー制覇に挑む、タイガー・ウッズだ。

 予選ラウンド2日間で、奪ったバーディが8つ、ボギーはわずかにふたつ。一緒に回る選手から30、40ヤード後方に置かれようとも、ティーショットではドライバーの使用を極力減らし、コースに点在する206個のバンカーを避け続けるという、コースマネジメントを徹底。首位に4打差の3位(6アンダー)と好位置をキープし、決勝ラウンドに向けても「自分のゲームプランどおり遂行できている」と、自信のコメントを残した。

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