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プレミアリーグの猛者のなかで悠々とプレーする華奢な仙人 ベルナルド・シウバが現代サッカーで示す大切なもの (3ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Kenji Nishibe

【完全なチームプレーヤーだが個性的】

 ポルトガルは技巧と知性のMFを数多く輩出する土壌がある。現代表ではベルナルド・シウバ、ヴィティーニャ、ブルーノ・フェルナンデス、ジョアン・ネベスがいて、過去にもルイ・コスタ、ジョアン・モウチーニョなど、多くの名手がポルトガル代表でプレーしている。

 技巧派MFの量産という点では隣国のスペインもそうだが、組織のなかの歯車としてプレーするスペインに比べると、ポルトガルはより技巧的で創造的だ。スペインは戦術が発展していてパスワークに特化したタイプが多いが、ポルトガルは個の能力で打開を図る。正しいプレーがあらかじめ決まっているスペイン、その選手の正しさが問われるポルトガルという違いがあるかもしれない。

 ベルナルド・シウバは完全なチームプレーヤーだが、同時に極めて個性的だ。彼しかできないドリブル、局面の読み方で解決していく。ヴィティーニャやブルーノ・フェルナンデスも同じで、チームの歯車として機能するが、それぞれ代替の効かない部品でもある。

 ベルナルド・シウバはどんなチームのどんな役割でもこなせる非常に便利な選手なのだが、他の選手には真似のできないやり方でそれを全うする。だからチームにとって必要という以上の、不可欠な存在になっているし、なってしまうのだ。

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著者プロフィール

  • 西部謙司

    西部謙司 (にしべ・けんじ)

    1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。

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