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【FIFAワールドカップ】優勝を狙うイングランドのキーマン デクラン・ライスが持つ最高の技術とは? (3ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Kenji Nishibe

【イングランド代表の問題解決のキーマン】

 ところで、イングランド代表は「10番」の選手が飽和状態だ。欧州予選でこのポジションに起用されていたのはモーガン・ロジャーズだが、負傷から回復したコール・パーマーがいて、フィル・フォーデン、ジュード・ベリンガム、エベレチ・エゼもいる。

 日本代表との親善試合ではフォーデンが「9番」、パーマーが「10番」で起用された。ダブル10番システムだったわけだが、「7番」で起用されたロジャーズを合わせれば「10番」を3人使っている。ただ、CFのハリー・ケインと右ウイングのブカヨ・サカは本来不可欠なので、「10番」を3人起用したのは例外的なテストケースだった。

 フォーデンやエゼを左ウイングの「11番」に起用することは考えられるが、そこも突破力のある選手はいるのであまり必然性はない。「10番」を複数使うとすれば、ベリンガムを「8番」に起用する場合だろう。例えば「10番」にパーマー、「8番」にベリンガム。その場合、ライスは「6番」へ移動するものと思われる。

 溢れている「10番」を全員使っても創造性が渋滞するだけだが、適宜に投入すれば、相手に守備を固められた時の打開策として有効だ。その際、「7番」「11番」「8番」でプレーできる「10番」を持っていることは強みになる。ライスが「8番」と「6番」を問題なくこなせるので、最大4人の「10番」を投入できるのは意外と大きいかもしれない。

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著者プロフィール

  • 西部謙司

    西部謙司 (にしべ・けんじ)

    1962年、東京生まれ。サッカー専門誌「ストライカー」の編集記者を経て2002年からフリーランスに。「戦術リストランテ」「Jリーグ新戦術レポート」などシリーズ化している著作のほか、「サッカー 止める蹴る解剖図鑑」(風間八宏著)などの構成も手掛ける。ジェフユナイテッド千葉を追った「犬の生活」、「Jリーグ戦術ラボ」のWEB連載を継続中。

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