【FIFAワールドカップ】ポスト・メッシ有力候補の21歳 アルゼンチン伝統の10番とは違うスタイル (2ページ目)
【伝統と10番と違っているもの】
ただ、懸念されるのがメッシの年齢である。前回大会でも35歳の大ベテランだったが、今回は39歳になろうとする。決勝までプレーすれば8試合、前回までより1試合多い。さらに試合会場によっては酷暑も予想され、3カ国開催による移動負担も大きい。アルゼンチンは4年前とメンバーも大きく変わらず、メッシを支えて9人で10人分の仕事をする選手たちも歳をとっている。
メッシは代えの効かない存在だが、フル稼働が難しい場合に代わりの10番はいるのか、それともチーム構成とプレースタイル自体を変えるのか。目下、ポスト・メッシの有力候補がニコ・パスなのだが、アルゼンチンの伝統的な10番とは違っている。
ニコ・パスの身長は184㎝、体型もメッシとは全然違う。左利きは共通点で、キープ力やパスのうまさ、得点力など10番らしくはある。
左足を使っての180度のターンが独特。左足インサイドでこすり上げるキックは鋭く曲がる。その際、軸足の右足の外側が地面につくまで上体を傾けるバランスのとり方も特異だ。ラストパスのセンス、試合を読む戦術眼の確かさもある。
歴代10番ではマラドーナ、オルテガ、アイマール、メッシが小柄で俊敏だが、リケルメやフアン・セバスチャン・ベロンは大柄だった。ニコ・パスは後者に近い。密集を突き抜ける速さがないかわりにコンタクトに強い。近接戦の強さ、コンタクトをはねのけながらボールとともにすり抜ける技巧を持っている。
ここまではアルゼンチンの10番の系譜なのだが、違っているのは守備の献身性だ。
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