久保建英とレアル・ソシエダの今季成績をスペイン人記者が予想「10ゴール前後を決めるべき」 (2ページ目)
【久保は9ゴール4アシスト】
そうしたなか、今季のラ・レアルを予想するのはいつも以上に難しいと言える。なぜなら、トップリーグ経験のないセルヒオ・フランシスコの新監督就任、最重要の選手であったマルティン・スビメンディの売却、その後任が期限付き移籍先の2部ミランデスで成功を収めてトップチームデビューを飾ったばかりの下部組織出身、ジョン・ゴロチャテヒであることなど、チームが劇的に変化したためだ。
ラ・レアルは6年ぶりに欧州カップ戦不参加であるにもかかわらず、26人もの選手を抱える大所帯となっている。これは選手のマネジメントという点で大きなリスクを伴っている。さらに補強選手のうちふたり(ゲデス、カルロス・ソレール)はここ数年安定性を欠いた状態で、最も切望されたもうひとり(ジャンヘル・エレーラ)は負傷した状態でやって来ている。
今季を分析する前に、こうした点を指摘しておく必要があるが、私はかなり楽観的だ。出だしの悪さを覆し、欧州カップ戦の出場権を獲得できる順位でシーズンを終えてくれると信じている。しかしそれは、ラ・リーガが再びチャンピオンズリーグの追加枠を獲得し、7位と8位に褒美が与えられるかどうかに大きく左右されることになる。
私はラ・レアルが今季は7位で終わると予想している。7位はカンファレンスリーグかヨーロッパリーグに出場できる可能性が高いが、国王杯の優勝がリーグ戦の下位チームだった場合、またはラ・リーガがチャンピオンズリーグの追加枠を得られなかった場合は、欧州カップ戦に出場できない可能性のある順位だ。
昨季11位だったラ・レアルが順位を上げるには、何よりもまず敗北を減らし、勝利はもちろん、引き分けを増やさなければならない。昨季の18敗など言語道断である。例えば順位が2つしか変わらないオサスナ(9位)は敗戦が8試合も少なかった。
ラ・レアルはすでに2敗しているが、最終的に敗北数を11にまで減らし、引き分けを昨季よりも4試合多い11に増やせれば、ポジティブな結果を得られるはずだ。そうなれば勝利数は必然的に昨季よりも3多い16試合となる。結果として最終的な勝ち点は昨季よりも13多い59まで伸びる、と計算できる。
ヨーロッパリーグの出場権を確保するために必要な勝ち点は、60だとよく言われる。チャンピオンズリーグの追加枠の可能性を考慮すれば、それが妥当な数字だろう。昨季7位のセルタは勝ち点55でヨーロッパリーグ、8位のラージョ・バジェカーノは勝ち点52でカンファレンスリーグの出場権を獲得した。
久保個人の成績についてはいくつか考慮する必要がある。まず試合数が大幅に減少する。その一方、欧州カップ戦への返り咲きや日本代表としてワールドカップに万全の状態で臨むことは、非常に大きなモチベーションになるはずだ。この状況に加え、久保は得点力向上への強い意欲を持っていることから、欧州カップ戦に出場しない今季が彼にとって最高のシーズンになるのではないかと予想している。
ラ・レアル4年目の久保は重責を担い、より決定力を発揮し、目に見える形でチームに貢献しなければならない時期に来ている。
アシスト面に関しては昨季ラ・リーガでは一度も記録していないため、簡単に上回れるはずだ。逆足でのクロスは難しいのでそれほど多くは記録できないと思うが、4アシストはつくだろう。それは悪くない数字だ。
ゴールに関しては、スター選手としての地位に相応しい10ゴール前後を決めるべきだと思うが、私は個人的に9ゴールと予想している。
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