【欧州サッカー】モナコに「あの男」が帰ってきた 南野拓実とポール・ポグパとの共演に注目 (2ページ目)
【世界を完全に掌握できる逸材】
PSGのオーナー企業『カタール・スポーツ・インヴェストメント』は、リオネル・メッシ、ルイス・スアレス、ネイマール、エムバペといった我の強いスーパースターを軸とする編成をあっさりと捨て、驚異のハイ・インテンシティ集団へシフトチェンジした。
彼らの大目標はCL連覇だ。しかし、リーグフェーズは厄介なことになっている。セリエAの曲者アタランタとのホームゲームを皮切りに、バルセロナ(A)、レバークーゼン(A)、バイエルン(H)、トッテナム・ホットスパー(A)、スポルティング(A)、ニューカッスル(H)と、強敵・難敵との対戦が連続する。
それでもパリSGはCLを重要視し、リーグ・アンは多少の戦力ダウンで臨むだろう。モナコにとってはビッグチャンス到来だ。ゲームキャプテンの経験もある南野が優勝カップを高々と掲げる可能性も、決してゼロではない。
一方、モナコのCLはどうか。クルブ・ブルッヘ(A)、マンチェスター・シティ(H)、スパーズ(H)、パフォス(A)、ガラタサライ(A)、レアル・マドリード(A)、ユベントス(H)......。モナコのリーグフェイズもなかなか厳しい。
特にマンチェスター・C、スパーズとプレミアリーグ勢が続く2〜3節は難しすぎる。大量失点のリスクも想定しなくてはならない。ガラタサライの本拠ラムズパークは独特のムードでアウェーチームの神経を刺激し、レアル・マドリードとユベントは世界屈指の名門だ。
ただ、今季のモナコには、まもなく"あの男"が帰ってくる。
ポール・ポグバだ。
彼の才能に疑いの余地はない。リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドと同等......いや、フットボール史上に名を残す偉大なる両選手を上まわるポテンシャルを持ちながら、自分自身と真摯に向き合ってこなかった。
エージェントの影響力が大きすぎたのか、監督やコーチよりも取り巻きを重視したのか。実兄に脅迫されたことすらあった。マンチェスター・ユナイテッドの下部組織に所属していた当時、サー・アレックス・ファーガソンをして「世界を完全に掌握できる逸材」とまで言わしめた男は、堕ちるところまで堕ちた。
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