【プレミアリーグ】英国人記者による日本人選手評と期待値 イングランド代表デクラン・ライスが激賞するのは? (2ページ目)
鎌田大地/クリスタル・パレス
鎌田大地とオリバー・グラスナー監督が手を組めば、そのチームにはトロフィーが約束されるようだ。アイントラハト・フランクフルト時代の2022年ヨーロッパリーグに始まり、クリスタル・パレスでは1年目の昨季にFAカップ──クラブ史上初のメジャータイトルだ──を手にし、先週には新シーズン直前のコミュニティーシールドも掲げている。ふたりのケミストリーがもたらした成功だ。
ただし昨季の鎌田は、イングランドのフットボールへの適応に時間を要した。今季は序盤戦から継続的に好パフォーマンスを披露することが期待されている。移籍市場が閉じるまでに、人気銘柄のアダム・ウォートンが引き抜かれる可能性もあり、そうなるとなおさら、中盤で鎌田が文字通りの中心になっていかなければならない。
マルチクラブ・オーナーシップの問題で、今のところパレスの言い分は認められず、新シーズンはヨーロッパリーではなく、カンファレンスリーグに参戦する見通し。いずれにせよ、昨季のFAカップ決勝で活躍し、クラブに初タイトルをもたらした鎌田は、サポーターからの評価も高まっている。29歳になったばかりの日本代表MFの2年目が楽しみだ。
2025-26シーズンの期待値(10点満点):7
田中碧/リーズ・ユナイテッド
代役不在──1年目のリーズ・ユナイテッドでチームの心臓部を担い、チャンピオンシップ優勝とプレミアリーグ昇格の原動力となった田中碧は、地元メディアにそう評されている。
ダニエル・ファルケ監督のチームに中央からエネルギーを注入し、ボールを持った相手にはタイミングよくタックルを仕掛け、奪った球はレンジの広い精緻なパスで攻撃につなげる。明るい性格で集団にポジティブな影響を与える26歳の日本代表は、推定移籍金290万ポンド(約5億7000万円)でリーズに加入。昨季のパフォーマンスを見れば、クラブ史上最高のお買い得選手のひとりと思えるほどだ。
新シーズンは欧州初の1部リーグに挑戦する。しかも舞台は世界最高のプレミアリーグだ。昨季と同じプレーができるかどうかはわからない。ただし、この厳しいステージで主役級の活躍を続ける同じポジションの選手、アーセナルのイングランド代表MFデクラン・ライスは田中についてこう語った。
「リーズのあの日本人選手は、信じられないほど素晴らしい選手だ。僕が観たかぎり、トッププレーヤーだね。エネルギーに満ち溢れ、ボール捌きは実に巧い。ものすごく良い選手だよ」
指揮官は田中の攻撃性を評価しているようで、プレシーズンにはナンバー10のポジションも任せている。新シーズン、彼がプレミアリーグに新鮮な驚きをもたらしても不思議ではない。
2025-26シーズンの期待値(10点満点):7
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