バルセロナ、怒涛の来日 指揮官は急転直下のドタバタを明かし、選手たちは無言でスタジアムをあとに (3ページ目)
「バルサの選手はとにかく走れるようになったし、強度が格段に増した」
それが昨シーズン、バルサが"最強"を取り戻した理由の変化のひとつとして語られる。プレシーズンの体力強化は、フリック体制になってからの目玉のひとつ。彼らは高温多湿の日本でも、その姿勢を貫いていた。フレンドリーマッチの勝利に安堵することなど少しもなく、新シーズンに向けて照準を合わせていたのだ。
ひとつの狂騒曲が終わった。すでにチームバスは出た後にもかかわらず、関係者入り口の周辺には人だかりができていた。誰かに会えるんじゃないか。そんな一縷の望みにかけて出待ちするバルサファンだろう。その熱がさらなる熱を作り出す。
アジアツアー、バルサは韓国に飛び立ち、7月31日、8月4日と2試合を行なう。
著者プロフィール
小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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