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ブンデスリーガの日本人がすごかった! 「キャリアハイのシーズン」「走行距離ナンバーワン」の活躍だった選手たち (3ページ目)

  • 林遼平●取材・文 text by Hayashi Ryohei

【今季最も評価を高めた日本人】

佐野海舟(マインツ/24歳)

 今季のブンデスリーガにおいて最も評価を高めた日本人は誰かと聞かれれば、即座に佐野海舟と答えるだろう。それほど今季のパフォーマンスは傑出していたと言っていい。

 開幕直後は不安もあった。キャンプへの出遅れもあり、チームのスタイルに馴染んでいくのに時間がかかるのではという声も聞かれていた。実際、開幕戦ではブンデスリーガの洗礼を浴びるような形で低調なパフォーマンスで終わった。試合後の「今まで感じたことのないプレッシャーだったり、相手の強度だったりをすごく感じた。これにいち早く慣れないといけないと思います」との言葉にも、新たな舞台に難しさを感じているのを察することができた。

 しかし、佐野はここから試合をこなすごとに自身の価値を高めていく。プレー面の特長であるボール奪取力と広範囲に動き回れる運動量がチームにマッチした。そして「毎日の練習で自分の課題と向き合ってやること」によって徐々にブンデスリーガの舞台に順応。ドイツ代表MFナディーム・アミリとともにリーグ屈指のダブルボランチを形成し、攻守に存在感を増していった。

 11月のドルトムント戦、12月のバイエルン戦で対峙したアタッカーを完璧に抑えきったことでドイツ国内での評価が急上昇。シーズン終盤はチームに欠かせないひとりとして活躍し、来季のUEFAカンファレンスリーグの出場権獲得につながる6位フィニッシュに大きく貢献した。

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