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三笘薫がもしプレミアリーグのビッグクラブに移籍するなら... 最もフィットするのはマンU? (2ページ目)

  • 粕谷秀樹●取材・文 text by Kasuya Hideki

【トッテナムなら年間15ゴールも?】

「レアル・ソシエダのタケフサ・クボ(久保建英)は、リバプールでモハメド・サラーの後継者になり得るのか」

 憶測の域を出ていないのか、具体的な動きがあるのか、ヒントすら聞こえてこない。今シーズン限りで満了を迎える現行の契約を、12月8日時点でサラーが更新していない事実も、「久保獲得か」の噂に拍車がかかる。

 ただ、三笘という選択肢も考えられなくはない。右と左の違いはあるが、サラーと三笘は一瞬にしてマーカーに絶望感を味わわせる。ボールコントロールでは、日本が誇る左ウイングが上回るのではないか。ブライトンとリバプールのゲームプランが同系列であることも、三笘にとっては好都合だ。

 唯一の気がかりは、リバプールのアルネ・スロット監督か。昨シーズンに比べると、遠藤航は出場機会が大幅に減少した。フェイエノールトを率いていた当時は、上田綺世を冷遇した。オランダ人の指揮官は、日本人選手のポテンシャルに疑念を抱いているのかもしれない。

 トッテナム・ホットスパーのソン・フンミンは、12月8日現在で4ゴールしか挙げていない。現行の契約も今シーズン限りだ。ノースロンドンの名門に入団して10年。潮時を迎えつつあるのだろうか。

 また、昨シーズンに大エースのハリー・ケインがバイエルンに移籍し、リシャルリソン、ティモ・ヴェルナーなどが周囲の期待に応えていないため、冬の市場ではアタッカー獲得が必須とさえ言われている。

 情報統制に長けているトッテナムは、誰にアタックしようとしているのか、誰をリストアップしているのか、小指の先ほども漏れてこない。ほかのクラブに比べると市場関連の情報が極めて少ないのは、こうした企業努力によるものだ。

 しかし、ダニエル・レヴィ会長は常日頃からアジア市場の重要性を意識し、ソンをアンバサダーのような立ち位置に起用してきた。その韓国人ストライカーが、トッテナムに別れを告げる日が近づいてきているようにも感じられる。

 その後任として、三笘に白羽の矢が立てられたとしても不思議ではない。2列目中央にパスセンスに秀でたジェームズ・マディソンが君臨する事実を踏まえると、三笘は年間10〜15ゴールが期待できる。

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