「セリエAでGKの活躍は画期的」パルマで奮闘の鈴木彩艶に見る日本サッカーの歴史と未来 (4ページ目)
【GKとCFのトップレベルが現われたら......】
かつて「日本人はテクニックはあるがシュートが下手」と言われた時代があった。一部には「それは日本の横並び教育によるもの」といった文化論的な理由づけを試みるライターもいたが、今では毎週末のように何人もの日本人FWがゴールを決めるようになったのでそんなことを言う人はもういない。
いずれは、「9番タイプ」の日本人CFも現われるだろうし、日本人GKがトップリーグで活躍する時も来る。そして、そうなった時には日本代表は本気でW杯優勝が狙えるようになる......。
鈴木彩艶には、ぜひその先鞭となってほしいものである。
著者プロフィール
後藤健生 (ごとう・たけお)
1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。1964年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、1974年西ドイツW杯以来ワールドカップはすべて現地観戦。カタール大会では29試合を観戦した。2022年12月に生涯観戦試合数は7000試合を超えた。主な著書に『日本サッカー史――日本代表の90年』(2007年、双葉社)、『国立競技場の100年――明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(2013年、ミネルヴァ書房)、『森保ジャパン 世界で勝つための条件―日本代表監督論』(2019年、NHK出版新書)など。
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