「メッシとボールの持ち方が同じ」マンチェスター・シティ、フォーデンの進化を風間八宏が解説 (3ページ目)
【メッシと共通するボールの持ち方に変化】
そんなフォーデンについて、もうひとつ風間氏が見逃せないポイントを指摘してくれた。それは、左利きのフォーデンならではの変化だという。
「以前のフォーデンもそうでしたが、左利きの選手の多くはボールを自分の左足の横に置く傾向があります。それによって、ボールを止める時に体が横向きになってしまう。
そうなると、ボールを受けてから前を向くまでにボールを持ち直す必要があるので、どうしても時間がかかってしまううえに、受けた瞬間の視野も限定されてしまいます。
しかし、ディエゴ・マラドーナやリオネル・メッシは左利きですが、ボールを受ける時に横向きにならないので、すぐに前方向にプレーができる。そもそもボールを置く場所が普通の左利きの選手とは違っています。
フォーデンも、それができるようになったということ。以前は左利きの選手によくあるボールの持ち方をしていましたが、現在はマラドーナやメッシと同じように、素早く自分の前にボールを置くことができるようになった。これも、見逃せない変化だと思います」
2000年生まれのフォーデンは、まだ23歳。この先、どのようなスペシャルな存在へと進化を遂げていくのか、今後も要注目のプレーヤーだ。
著者プロフィール
風間八宏 (かざま・やひろ)
1961年10月16日生まれ。静岡県出身。清水市立商業(当時)、筑波大学と進み、ドイツで5シーズンプレーしたのち、帰国後はマツダSC(サンフレッチェ広島の前身)に入り、Jリーグでは1994年サントリーシリーズの優勝に中心選手として貢献した。引退後は桐蔭横浜大学、筑波大学、川崎フロンターレ、名古屋グランパスの監督を歴任。各チームで技術力にあふれたサッカーを展開する。現在はセレッソ大阪アカデミーの技術委員長を務めつつ、全国でサッカー選手、サッカーコーチを指導。今季は関東1部の南葛SCの監督兼テクニカルディレクターも務める。
【画像】フォーデンのマンチェスター・シティほか 欧州サッカー今季注目クラブのフォーメーション
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