検索

久保建英「正直ちょっと疲れてます」自ら訴えて交代 しかし初のCLは「充実がデカすぎる」

  • 了戒美子●取材・文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 チャンピオンズリーグ第2節、レアル・ソシエダはアウェーでザルツブルクに2-0で快勝した。

 先発した久保建英は63分に交代するまで右ウイングでプレーし、大きくサイドに張って相手を引きつけることで、ボールを持たずとも味方にスペースを作り出した。ボールを持ったら持ったで、複数の相手が対応してきても、ものともせずペナルティエリア内に切り込んだ。

 また、27分には自陣でのワンツーでブライス・メンデスのゴールをお膳立て。メンデスからパスを受けた久保がキープしていたところをメンデスとスイッチする形で、しかもメンデスが並走する久保を囮(おとり)にしつつも、ひとりで運んで決めたゴールではある。アシストにカウントするか、難しいところではある。

久保建英はザルツブルク戦でCL初アシストを記録久保建英はザルツブルク戦でCL初アシストを記録この記事に関連する写真を見る「アシストかって言われたら、まぁ、彼がすごい長い距離を運んでるんで、ほぼほぼ彼のゴールですけど......。ルール的にはアシストなので、さすがにこれはアシストにしてほしいですね」

 苦笑いしつつも、茶目っ気たっぷりにアシストをアピールした。

 勝利したこともあり、試合については前向きに捉えていた。

「よかったと思いますよ。前半は特にチームとしても機能してましたし、相手をアウェーで完全に押し込んでいたのでよかったなと思います」

 一方で、自身の無得点について、思いの外さっぱりとしていた。

「あわよくば僕も点を獲りたかったですけど、今日はそういう日じゃなかったかなと」

 そういう日じゃない、と振り返る理由は自身にあった。

 63分の交代については、実は久保自らが申し出たものだったという。全身に張りを感じており、ハーフタイムにメディカルスタッフに訴えたところ、後半は10分程度で交代しようと伝えられたそうだ。

 だが、戦況は理想どおりには進まず、少々押し込まれる時間帯が続き、結局10分間は18分間に伸びた。それでも「妥当だったと思います」と、納得している。

1 / 3

著者プロフィール

  • 了戒美子

    了戒美子 (りょうかい・よしこ)

    1975年生まれ、埼玉県出身。2001年サッカー取材を開始し、サッカーW杯は南アフリカ大会から、夏季五輪は北京大会から現地取材。現在はドイツを拠点に、日本人選手を中心に欧州サッカーを取材中。著書『内田篤人 悲痛と希望の3144日』(講談社)。

【フォト名鑑】久保建英ほか欧州サッカーで輝きを放つ歴代日本人選手『Over The Top』

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る