橋岡大樹は日本代表で「満足しているつもりはない」 ドイツ戦勝利で祝福されるも「悔しい気持ちがあった」 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Kyodo News

 前半33分に橋岡が、後半63分に伊藤涼太郎が、いずれもベルギー初ゴールを決め、2-0とリードしたあとも、シント・トロイデンはカウンターから追加点のチャンスを何度も迎えた。

 その度、橋岡は懸命にスプリントを繰り返し、ゴール前に駆け上がる。当然、疲労は蓄積したが、「(足が)ちょっとつりかけちゃったんですけど、交代するのも嫌だった」。

 2-0での勝利を告げるホイッスルと同時にピッチに倒れ込み、チームメイトに足を伸ばしてもらっている姿は、橋岡が持てる力を決して出し惜しみしなかったことを物語っていた。

 先の日本代表戦2試合に出場したことで、周囲からは称賛の言葉も受けた。しかし、橋岡は「僕はそれで満足しているつもりはないです」とキッパリ。

「スタメンで出て活躍する、試合に出続けるっていうのが僕のひとつの目標なので。みんなにおめでとうって言われましたけど、自分はちょっと悔しい気持ちがありました」と言い、こう続ける。

「満足できなかったこの悔しさを糧にしてやっていけたらいいかなと思ってます」

 日頃の練習や試合が日本代表につながっている――橋岡の覚悟が、記念すべき初ゴールを生み出した。

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