プレミアリーグの優勝はアーセナルかマンチェスター・シティか。水沼貴史が優勝争いと三笘薫所属のブライトンなど後半戦注目の10クラブを解説 (2ページ目)
【シティはリニューアル。ユナイテッドはようやく復調】
首位アーセナルに対抗するのは、昨季王者のマンチェスター・シティだ。今季加入のFWアーリング・ハーランドは23試合で26得点と信じられないペースでゴールを量産し、チームの約半分のゴールを彼が叩き出している。
そのほかにもFWフリアン・アルバレスはカタールW杯で活躍したし、サイドバックに新生のDFリコ・ルイスが台頭してきた。システムも3バックにして、MFベルナルド・シウバをウイングバックで起用するなど、現状に満足せずに新戦力、新しい要素をどんどん取り入れているのがよくわかる。
そうやってジョゼップ・グアルディオラ監督は常に新しい刺激を入れて、選手のモチベーションを保ちながら現状よりもさらに上、相手の対策を上回るようなチーム作りをしていて、好調アーセナルの独走を許していない。
上位2クラブを追うのが、エリック・テン・ハーグが率いるマンチェスター・ユナイテッド。今季、ようやく名門が復調の兆しを見せ、非常に面白いチームになっている。好調の理由の一つは、前監督がやろうとしてもできなかった強度の高いプレーをテン・ハーグが見事にやりきらせたことである。
FWアントニー・エランガやDFリサンドロ・マルティネスなど、自分のやりたいサッカーを理解している選手を呼び、そこにMFカゼミーロという勝者のメンタリティを備えた強烈なリーダーが入ることでチームは激変した。
カゼミーロをMFクリスティアン・エリクセンとボランチで並べて、メンタル的にもゲーム展開的にもチームを落ち着かせて、MFブルーノ・フェルナンデスなどタレントたちが躍動し始めた。
そのなかでもFWマーカス・ラッシュフォードが覚醒してゴールを量産し、手がつけられない状態だ。爆発的な得点力で勝ち点を伸ばし、今では上の2つに迫る勢いで優勝争いに絡んでくる可能性は十分にある。
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