日本戦を「宝くじに当たった」と喜ぶクロアチア。Jリーグでプレーしたミキッチ、ニーノ・ブーレは森保Jの分析に大忙し (3ページ目)

  • ズドラフコ・レイチ●文 text by Zdravko Reic
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

「まるでスズメバチみたい」

 そしてチームのキーマンは間違いなくルカ・モドリッチ。現在37歳だが、ゲームのメインクリエイターであり、守備の面でも自分を犠牲にしてプレーし、チーム全体に良い影響を与えている。

「我々はすべての面において、よく準備されたチームだと思う。何よりも大事なことは、ケガ人がいないことだ。ロッカルームの雰囲気も最高である」

 ダリッチ監督は続ける。

「代表チームは家族。これは我々のスローガンのひとつである。もちろんレギュラーの座を巡ってのライバル心はあるだろう、誰もがW杯でプレーしたい。しかし選手たちの関係はとても良好だ」

 クロアチアメディアは現在、いったい日本のどの選手が一番危険な存在なのか、分析に余念がない。日本でプレーした経験のあるふたりの選手、ミハエル・ミキッチ(元サンフレッチェ広島)とニーノ・ブーレ(元ガンバ大阪)はいまや引っ張りだこだ。特にミキッチはかつて森保一監督の下で5シーズンプレーをしているだけあって、誰もが彼の意見を聞こうとする。

 ミキッチは日本の一番の長所を端的に「疲労の極限まで続く粘り強さ」と言う。一方、クロアチアが日本より優れている点は「経験と選手のレベル」だと述べた。

「クロアチアは高さとジャンプ力を生かして、セットプレーを有効に使うべきだ」とも語る。一方、日本は非常に運動量が多いので、クロアチアの中盤の選手たちがその激しいアプローチにどう対処するかが重要だとも言っている。

 これまでの日本の試合でミキッチはサイドアタッカーの伊東純也と三笘薫が気に入ったようで、彼らと直接対峙することになるだろうヨシップ・ユラノビッチとボルナ・ソサに警告を発している。

 一方のニーノ・ブーレは、「最後まで戦い続ける試合になる」と予測。そして日本のサッカーを「日本は疲れを知らず、空いたスペースをうまく利用し、そこから突然、刺しにくる。まるでスズメバチみたいだ」と表現している。

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