下部組織出身の久保建英に一撃喰らえば...シャビ・バルサが早くも正念場。派手な補強もバルサらしさが見えず (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Reuters/AFLO

シャビはさらなる選手獲得を要求...

 シャビ監督は解決策として、さらなる補強を求めている。マンチェスター・シティの攻撃的MFベルナルド・シウバにご執心で、メンフィス・デパイ、フレンキー・デ・ヨングを売却して獲得を画策(結局、ベルナルド・シウバは残留が確定的に)。アーセナルの右サイドバック、エクトル・ベジェリンの獲得のため、セルジーニョ・デストを戦力外扱いにもした。確かに、売却リストの選手たちがバルサに適応できていないのは明白だが......。

 昨シーズン以来の、チームを丸ごと変えるやり方には、懸念が生じつつある。ニコ・ゴンサレスをあっさりとレンタルに出したが、大金を使って他クラブからの補強に動くクラブに、とくに下部組織ラ・マシア出身者は不信感を抱いているという。また、一部選手に対して大幅年俸ダウンの交渉がある一方、強制的に移籍を迫られている選手もいる。チーム内外であまりに騒がしい。

 ピッチに立つ選手の腰が据わらないのも当然だろう

 8月21日、次節はレアル・ソシエダと敵地で戦う。ブスケツを出場停止で欠くが、バックアッパーになるはずのニコはもういない。ラ・マシアで研鑽を積んだ久保建英に一撃を食らって敗れでもしたら、目も当てられないことになるだろう。

 シャビ・バルサ、早くも正念場だ。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る