2022.03.10

PSGのCL敗退にいくつもの要因。メッシ、ネイマールの不出来と昨季までと違う1点の重み

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦の第2戦。今週は全8試合中、バイエルン対ザルツブルク、リバプール対インテル、マンチェスター・シティ対スポルティング、レアル・マドリード対パリ・サンジェルマン(PSG)の4試合が行なわれた。

 バイエルン、リバプール、マンチェスター・シティ。英国のブックメーカー各社から優勝候補の上位に推されていた3チームがベスト8に進出することは、戦前からあらかた予想できた。難しかったのは、レアル・マドリード対PSGだ。

 初戦の結果は1-0でPSG。試合内容でも競っていた。キリアン・エムバペの決勝ゴールが決まったのは後半48分。アディショナルタイムに起きた出来事だった。

 第2戦。苦しい立場に置かれていたのは、フェルランド・メンディ、カゼミーロの2人が累積警告で欠くホームのレアル・マドリードだった。一方のPSGは、第1戦では故障明けということで大事をとり、後半28分からの交代出場にとどまっていたネイマールが先発に復帰。自慢の3トップ(MMN)を編成し、準備万端の構えでこの試合に臨むことができた。

 PSGのユニフォームを着たメッシを生で見るのは初めてだったと思われるサンティアゴ・ベルナベウに詰めかけたマドリディスタは、その姿を見てどのような印象を抱いただろうか。開始10分後、少なくとも20分後には、恐れるに足らぬと判断したのではないか。この試合を分けたキーポイントのひとつだったと思われる。

レアル・マドリードに敗れたパリ・サンジェルマンのリオネル・メッシとネイマールレアル・マドリードに敗れたパリ・サンジェルマンのリオネル・メッシとネイマール この記事に関連する写真を見る  開始早々から意地を見せたのは、1点を追いかけるホームのレアル・マドリードだった。高い位置から激しいプレスをかけ、PSGの混乱を誘おうとした。光ったのは、左ウイングのヴィニシウス・ジュニオールとカリム・ベンゼマ。ヴィニシウスがPSGのDFを向こうに回し堂々と仕掛け、縦にボールを運べば、ベテランCFベンゼマも気合いを漲(みなぎ)らせ、可能性のある動きを見せていた。ヴィニシウスのみならず、ベンゼマも左に流れる傾向がある。左サイドから、ゴールに対し斜めに侵入していくプレーに一日の長がある。レアル・マドリードはしたがって、左からの攻めが冴えた。