ドイツで大活躍の奥川雅也に代表招集はあるか。地元紙はレバンドフスキと比較して絶賛

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by picture alliance/AFLO

 今季、ブンデスリーガでプレーする日本人選手は1部に8人、2部に4人。そのなかで、誰の目にも明らかな結果を残しているのがアルミニア・ビーレフェルトの奥川雅也(25歳)だ。

 第19節までを終えた現在、18試合に出場し、そのうち17試合が先発で、フル出場は8試合。バリバリの主力として7得点1アシストという数字を叩き出している。しかも、ここ4試合は4連続得点中。地元紙「ノイエ・ヴェストフェリッシェ」には「奥川が(ロベルト・)レバンドフスキより優れている理由」と題した、データに基づきながらも、溢れる愛を感じさせる記事が掲載されている。

グロイタ―・フェルト戦で先制ゴールを決めた奥川雅也(ビーレフェルト)グロイタ―・フェルト戦で先制ゴールを決めた奥川雅也(ビーレフェルト)この記事に関連する写真を見る レバンドフスキといえば、つい先日、2年連続でFIFA最優秀選手に選ばれた、言わずと知れたバイエルンのエース。2017~18シーズン以来ブンデスリーガ4シーズン連続の得点王であり、今季も18試合で23得点を挙げている当代きってのストライカーだ。それよりなぜ、どこが奥川は優れているというのか。
 
 記事はその根拠として、チームの全18得点中7得点が奥川によるものであることを指摘している。「これはチームの得点の39パーセントを奥川が得点していることになる。今季のブンデスリーガで、ここまでこの数字で奥川を上回っているのはレバークーゼンのパトリック・シックとケルンのアンソニー・モデスト(いずれも40パーセント)の2人だけ。レバンドフスキは約37パーセントにすぎない」というのだ。チーム全体の得点数が違うので単純に比較はできないが、チームへの貢献度という点で、非常に高いものがあるのは間違いない。

 また、奥川が連続ゴールをあげている直近の4試合は、いずれもチームが2得点を挙げているのだが、これについても同紙は「歴史の教科書をひもとくと......」と、過去を振り返っている。それによると、ビーレフェルトにとって4戦連続の2得点は、実に2006~07シーズンの第30節から第33節まで以来となる歴史的な快挙なのだそうだ。そしてこの快進撃のすべてに関わっているのが奥川なのだ。

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