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メッシはもう、うんざり? 2年越しのバロンドール争奪戦、勝ち取るのは誰だ

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi
  • photo by AFLO

 フランスのサッカー専門誌『フランスフットボール』が主催する世界年間最優秀選手賞、バロンドールの季節がやってきた。

 1956年に創設されたこの賞は、これまで数々の受賞者、通称「バロンドーラー」を誕生させてきた。だが、昨年は新型コロナウイルスの影響により、公平性の欠如を理由にフランスフットボール誌が史上初となる中止を決定。つまり今回のバロンドールは、2年ぶりの開催ということになる。

ジダンのイチオシは今季絶好調のカリム・ベンゼマジダンのイチオシは今季絶好調のカリム・ベンゼマこの記事に関連する写真を見る 今年のバロンドールは、誰が受賞するのか?

 半世紀以上の歴史を重ねる栄えあるバロンドールは、すべての選手にとって、キャリアの勲章として永遠に残る重要な個人タイトルだ。同時にサッカーファンにとっては、誰が受賞にふさわしいのか、どの選手が受賞しそうなのかと、それぞれの考えや予想について議論する"お楽しみ"の話題でもある。

 中止だった昨年にしても、「もしバロンドールが今年も開催されていたら、どの選手が受賞にふさわしいのか?」といったテーマさえも話題になったほど。そういう意味では、まずはバロンドールが無事に再開されること自体が、実に喜ばしいことと言える。

 すでにフランスフットボール誌は、今年の受賞候補にノミネートされた30選手を発表しているが、それ以降、現役の選手や監督、あるいは元選手らが自らの考えをさまざまなメディアで発信。早くも熱い議論が交わされている。

 とりわけ、ここにきて話題の中心になっているのが、レアル・マドリードでプレーするフランス代表FWカリム・ベンゼマ(33歳)だ。

「私は彼にバロンドールを与えたい。彼は十分それに値する選手だ。彼を指導できたことは、私にとって最高の栄誉だよ」

 フランスのテレビ番組でそう語り、レアル・マドリード時代の教え子を推すのは、1998年にバロンドールを受賞したフランスのレジェンド、ジネディーヌ・ジダンだ。

 同じく、2018年バロンドーラーのルカ・モドリッチも、チャンピオンズリーグの記者会見で「可能性のある選手は何人もいるが、僕にとってはカリムもそのひとり。彼の今年のプレーぶりや近年のパフォーマンスを考えれば、受賞に値すると思う」とコメント。間近でプレーするチームメイトを高く評価する。

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