海外記者から見た東日本大震災後の日本。サッカー日本代表が果たしていた役割 (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper
  • 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 フランスの社会学者エミール・デュルケイムは1897年に発表した『自殺論』で、戦争中には自殺率が低下することを示した。しかし戦争は、国に団結を生み出す19世紀型の手法だ。今は同じ役割を国家的悲劇とサッカーが果たしている。

 いうまでもないが、悲劇は国家に団結をもたらすために起こるわけではない。みなさんの国で起こってしまった悲劇からの復興に、サッカーが力を発揮することを心から祈りたい。

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