海外サッカーの「親子プロ」。マルディーニ家は祖父・父・息子の三代
今シーズンのJ2リーグ開幕戦では、プロ22年目の田中隼磨がプレーする松本山雅FCと、息子の新保海鈴(しんぼ・かいり)が在籍するレノファ山口が対決。38歳の田中が先発出場したのに対して、18歳のルーキー新保はベンチ入りしたものの出番はなし。ピッチでの親子共演は実現しなかったが、Jリーグの歴史に新たな1ページを刻んだ。
田中・新保親子のように両者とも現役選手というケースはレアだが、日本でも親子二代Jリーガーは増えてきた。だが、海外を見渡すと、息子が父親と同じ道を選んだ歴史は長い。
ミランのダニエル・マルディーニ。偉大な父と似ている? 有名なのは、元オランダ代表FWヨハン・クライフ(2016年没・享年68歳)と息子のジョルディ・クライフ(47歳)だろう。1974年生まれのジョルディは1994年にバルセロナでデビューし、いきなり9ゴールをマーク。父親のネームバリューもあって注目を浴びたが、その後はケガに苦しむ現役生活を送った。2008年に現役を引退して指導者となり、現在は中国1部スーパーリーグの深センFCで監督を務めている。
そのヨハン・クライフがバルセロナの監督を解任されたのち、チームのエースとして活躍したのが、元オランダ代表FWパトリック・クライファート(44 歳)だ。彼の息子たちもプロサッカーキャリアを歩んでいる。
4人いる息子のうち次男のジャスティン(21歳)は、父親と同様にアヤックスのアカデミーで育ち、2016年にプロデビュー。2018年には移籍金1725万ユーロ(約22億円)でローマに移籍し、オランダ代表デビューも果たした。2020年からはレンタル移籍先のRBライプツィヒでプレーしている。
三男のルベン(19歳)もユトレヒトでプロ契約を結んでいるが、攻撃的な選手である父親や兄とは異なり、ポジションはセンターバック。そして今、兄弟のなかでもっとも注目を集めているのが、バルセロナの下部組織に所属する末弟のシェーン・クライファート(13歳)だ。9歳でナイキ社とスポンサー契約を交わし、SNSでも多くのフォロワーを集めている。
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