選手が生き生きする戦術。アンチェロッティ監督の「職人芸」の中身 (4ページ目)

  • 西部謙司●文 text by Nishibe Kenji
  • photo by Getty Images

 これまで率いたメガクラブに比べると、エバートンは規模も人材も足りない。アンチェロッティが職人芸を発揮しようにも材料不足の感は否めないのだが、それでも何とかするだろうという期待はある。バイエルンとナポリで珍しくフロントと揉めて解任されているのは気になるが、選手を生かす戦術の構築では何と言っても経験、実績ともに抜群なのだ。

カルロ・アンチェロッティ
Carlo Ancelotti/1959年6月10日生まれ。イタリア・レッジョーロ出身。パルマで選手のキャリアをスタートさせ、ローマ、ミランではチームの黄金時代のMFとしてプレーした。監督としては95年のレッジャーナを皮切りに、パルマ、ユベントスと渡り、ミランではCLを2度制覇。その後もチェルシー、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリード、バイエルンとビッグクラブの監督を務め、数々のタイトルを獲得。2018-19シーズンはナポリ、2019-20シーズンからはエバートンの監督を務めている。

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