2020.10.06

「久保建英は頭がいい」。スペインの
慧眼が日本人4人の序盤戦を語る

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

○岡崎慎司

 岡崎は、とにかくゴール前のポジション取りに優れている。ディフェンスライン、味方のパス、走り込む位置など、さまざまな要素を瞬時に計算し、最適解を出すことができる。Jリーグにいた頃から、ダイアゴナルの動きは特筆すべきものがあった。さらに、シュートポジションに入るのにも長け、実際に高い決定力を誇る。リーガ1部でも水準の高い選手と言えよう。

 単純なゴールセンスだけでなく、戦術的なポテンシャルが高いFWだろう。守備のタイミングや強度が抜きん出ているし、しっかりと帰陣できる献身性もある。レスターでプレミアリーグ王者となったFW、という経歴は伊達ではない。エルチェ戦の負傷で日本代表への招集は辞退するようだが、どのチームでも重用される選手である。

○武藤嘉紀

 武藤はロシアワールドカップのポーランド戦でスカウティングをしている。球際で闘志を見せた選手のひとりだった。ただ、連係は今ひとつで、ボールを呼び込めず、味方がフリーで待つ決定機で、パスを選択すべき場面でも、出せていない。

 現時点では、評価するにはまだ材料が少なすぎる。ビルバオ戦の終盤にデビューを飾り、空中戦では競り合おうとする気持ちだけは見せたが、これは明らかなファウルだった。

 エルチェ戦は初先発。前半からFWの一角で、幅を使って積極に動いている。なかなかパスを引き出せず、クロスもタイミングが合わないシーンが続いたが、25分、右からのクロスをヘディングで合わせ、枠に飛ばしている。チームのために献身的に働き、スプリントも速く、ゴールへ向かう直線的な動きも悪くなかった。前半は、プレーに関与しようと励んでいた。

 ただ、後半は明らかに動きが鈍ってしまい、63分に交代になったのは必然だった。続くバジャドリード戦にも乾とともに先発。これからリーガの水に慣れることができるか。

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