堂安律は正念場。ブンデスリーガ
6人の日本人選手が目指すもの (2ページ目)
一方、開幕戦の"日本人対決"にも意欲を燃やす堂安律にとっては、勝負の1年となる。フローニンゲンからPSVへ出世した昨季の移籍と今回の移籍ではニュアンスは違う。オランダで常に優勝争いを繰り広げる名門PSVとは違い、ビーレフェルトは今年、12シーズンぶりに1部に昇格したクラブ。チャレンジャーとしての戦いを強いられる。
したがって、堂安は出場機会を少しでも多く得ることはもちろん、そこで結果を出すことが重要になる。まずはチーム内での争いに勝つことだろう。ただ、対戦相手がドイツ1部のクラブという意味では好環境を手に入れた。毎試合、厳しい環境で戦えると考えると、名門でくすぶっているよりはるかに成長につながるはずだ。
大迫勇也はブレーメンでの3シーズン目を迎える。昨季は終盤に活躍し、絶体絶命の危機に陥ったチームの1部残留に大きく貢献した。チーム内得点王の8得点も記録している。だが、12月の4連敗中に得点ができず、ファンの失望を買ったことも事実だ。
続投するフロリアン・コーフェルト監督からの信頼は厚い。今季も前線から中盤まで相手によってポジションを変えながらプレーするだろう。それでも、得点がないとエースストライカーとは認められない。厳しい声をパワーにできるか。開幕戦はヘルタ・ベルリンをホームに迎える。
シュツットガルトの遠藤航は、今季ブンデス1部にデビューする。欧州では3シーズン目だ。2018年夏にベルギーのシント・トロイデンに加入し、2019年夏に2部だったシュツットガルトに移籍。そして1部昇格と順調にステージを上げてきた。昨季は開幕直後こそポジション争いに苦労したが、第14節からは最終節までフル出場を続けた。
何があっても折れないメンタルの強さは日本にいたころからの魅力のひとつ。「チャンピオンズリーグもしくはヨーロッパリーグの出場権獲得を」という強い気持ちで臨む。着実にステップアップしてきた遠藤が、今季はどんな上昇カーブを描くだろうか。
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