堂安律は正念場。ブンデスリーガ6人の日本人選手が目指すもの

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 ドイツ・ブンデスリーガが、9月18日のバイエルン対シャルケの一戦を皮切りに開幕した。

 新型コロナの影響はまだあちこちに残っているが、州によって対応は異なるものの、ブレーメンは8000人、フランクフルトは6500人の観客を入れての開幕となる。一方、バイエルン州は対応が厳しく、バイエルン対シャルケでは観客の入場は認められなかった。もちろん今後の感染の広がりしだいだが、多少の前進と希望を感じられるリーグ戦開幕となった。

 このところめっきり少なくなった日本人選手のドイツのクラブへの移籍だが、今季は新たに3人が加わった。遠藤渓太が横浜F・マリノスからウニオン・ベルリンへ、堂安律がオランダのPSVからビーレフェルトへ、そして室屋成はFC東京から2部のハノーファーへと移籍した。1部では6人、2部では3人(室屋、原口元気/ハノーファー、宮市亮/ザンクトパウリ)の日本人がプレーすることになる。

オランダのPSVからドイツのビーレフェルトに移籍した堂安律オランダのPSVからドイツのビーレフェルトに移籍した堂安律 9月19日の開幕戦では、長谷部誠と鎌田大地が所属するフランクフルトが、堂安律のビーレフェルトをホームに迎える。

 ブンデスリーガの若返りは著しく、36歳の長谷部はリーグ最年長で新シーズンを迎える。本人も信じられないという様子だったが、それはブンデスでの生き残りが難しいことの証でもある。フランクフルトは昨季までと違って、今季は欧州カップ戦がなく、試合数が少ない。疲労が減るという意味で長谷部にはプラスに働くだろう。

 長谷部はアディ・ヒュッター監督だけでなく、選手たちからもリーダーとして信頼されている。とはいえ今季の起用法に関しては未知数で、試合数をある程度減らし、コンディションを調整しながらの出場になるかもしれない。

 移籍が噂された鎌田は9月16日には契約を延長した。開幕直前の発表となったが、本人は「延長以外の考えはなかった」と明かしている。今季の自分に必要なのは結果と言い切り、「得点とアシスト合わせて15点以上」という、高い目標を掲げている。

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