久保建英、ビジャレアルでの起用法は?
新指揮官エメリ監督が求める役割 (2ページ目)
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アルメリア時代は奇抜な2バックを採用。相手を研究し尽くし、最適なフォーメーションを選択することで話題になった。当然、3バックも、4バックもこだわらずに用い、戦い方は試合ごとに変化する。そのため、エメリは戦術的能力の高い選手を求めると言われる。
久保はその条件を満たしていた。マジョルカでは右サイドのアタッカーとして攻撃を牽引し、1シーズンを戦った。ただ、右サイドにこだわっていない。プレーゾーンは広く、左サイド、中央でも適応。決定的なプレーだけでなく、プレーメイクもできるセンスを示した。
特筆すべきは、久保がコンビネーションを作るのがうまい点だろう。周りを生かし、自らも生きる。マジョルカでも、クチョ・エルナンデス、アンテ・ブディミル、ダニ・ロドリゲス、アレハンドロ・ポゾなどと巧みに連係を確立。バルサ仕込みの技術、戦術の感覚がベースになっているが、プレーを重ねる中で、変化、適応できる能力が高いのだ。
その点でもビジャレアルは有力選手を多く擁し、久保の成長の触媒になるだろう。
チームはFWパコ・アルカセル、DFラウル・アルビオル、GKセルヒオ・アセンホというスペイン代表レベルの3人が、攻守の核となっている。中盤には、エメリのバレンシア時代の教え子であるスペイン代表MFダニエル・パレホの獲得も秒読みと言われる。他にも、スペイン人得点王のジェラール・モレーノ、ナイジェリア代表サムエル・チュクウェゼ、スペイン代表パウ・トーレスなどがおり、有力クラブから垂涎の的だ。
言い換えれば、久保はし烈な競争にも巻き込まれることになる。まずは定位置確保が目標となる。しかし本人は挑戦を求めていたはずで、それを乗り越えなければ、レアル・マドリードでのプレーなど望むべくもない。
具体的に、エメリ監督はどのように久保を用いるのか。
久保は高い水準で、多様な役割をこなせる。右サイドから切り込み、守備陣を崩す仕事はひとつだが、それだけではない。前線と中盤の間でプレーを作り、攻撃の起点になる仕事、あるいは左足でのシュート精度を生かしてゴールに迫る仕事の質も高いものがある。
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