岡崎慎司ら欧州組の環境適応力を福田正博が称賛「守備の違いにも対応」 (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by AFLO

 岡崎は来シーズンもウエスカでプレーする。これほど楽しみなことはない。初挑戦となるスペイン1部リーグでも、岡崎らしいプレーで評価を高めてくれるのを期待している。

 海外でプレーする日本選手のなかで、今シーズンもっとも話題になったのは久保建英だが、サプライズだったのは? と問われれば、フランクフルトの鎌田大地の名を挙げたい。

 ブンデスリーガと国内カップ戦、ヨーロッパリーグ(EL)合わせて、43試合出場10得点。とりわけELではアーセナル(イングランド)戦で2得点、ザルツブルグ(オーストラリア)戦でハットトリックを決めるなど、計6得点を挙げる活躍だった。

 鎌田はサガン鳥栖から2017年6月にフランクフルトに移籍したものの、2017-18シーズンは出場わずか3試合。思うような成績を残せなかったのは、シャイな部分が影響したのかもしれない。

 昨シーズンはベルギーのシント・トロイデンにレンタル移籍。24試合で12得点を挙げたことが評価されて、フランクフルト復帰が決まった。一度目のチャレンジは失敗したものの、ベルギーで結果を残せた自信が、二度目の挑戦となった今季の飛躍につながった部分もあるだろう。

 フランクフルトは、シーズン前半はチーム状態も悪く、鎌田も思い描くパフォーマンスは発揮できなかった。それでも粘り強くプレーしたことでゴール前では得点以外のところでも存在感を示し、最終的に評価を上げる要因になった。

 鎌田に成長を感じたのが守備への意識だ。もともと攻撃に関しては技術が高く、得点力を持ちながらラストパスも出せる。だが、今季は守備への意識と強度が高まったのが目を引いた。まだファウル気味に当たるシーンが多いのは改善の余地があるが、相手に対して激しく当たれるようになっている。

 ヨーロッパでは守備ができなければ、リオネル・メッシのようなスーパーな選手でない限り、試合に出られない。それだけに、守備のクオリティーをもっと高めていきながらステップアップしてほしいと思う。

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