久保建英がバルサ戦でボス感を証明。日本人選手として未知の領域にいる (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by ZUMA Press/AFLO

 そして前半21分だ。久保はダニ・ロドリゲスとのパス交換から、右サイドでボールを持ち上げていく。バルサのセンターバック、ロナウド・アラウホと対峙すると、ステップで右へ行くフェイントを入れ、巧妙に相手の右脇を開け、左足で鋭いシュートを放っている。コース、速さ、タイミングと質が高いシュートだったが、名手マルク・アンドレ・テア・シュテーゲンに弾かれてしまい、CKになった。

 同点弾にはならなかったものの、この反撃の後、マジョルカはペースを取り戻した。その点だけでも、久保のリーダーシップが伝わるだろう。

 27分には、右サイドで久保が相手1人を外し、エリア内で待つダニ・ロドリゲスの足元にクロスを通している。このシュートはブロックされたが、こぼれ球を拾った久保はエリア外から左足を一閃。これはテア・シュテーゲンにキャッチされたが、連続性、果断さが目立った。

 その後にも、ダニ・ロドリゲスがファウルを受けて取ったFKを、久保が左足で狙っている。(GKから見て)壁の脇から飛び出てくるような技巧的なシュートだった。テア・シュテーゲンのほぼ正面だったが、キャッチはできず、弾かせる一撃だった。

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