久保建英がバルサ戦でボス感を証明。日本人選手として未知の領域にいる (4ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by ZUMA Press/AFLO

 その意味では、バルサの選手たちは、ビッグクラブとしての力の差を見せつけていた。特にリオネル・メッシは、たったひとつのプレーで局面を劇的に変えている。アルバとのコンビプレーは、もはや芸術品に近い。

 久保がレアル・マドリードで主力となるには、メッシに追随する超人的なプレーが求められる。

 たとえばバルサに先制点を決められた場面。久保はフレンキー・デ・ヨングに鋭いチェックをかけ、ボールを取りかけ、いい守備をした。しかし、取り切れなかったことで、結局、自陣で相手ボールにしてしまった。この後、左サイドでフリーになったアルバから絶好のクロスを打ち込まれ、アルトゥーロ・ビダルに体ごと飛び込むヘディングシュートを押し込まれたのだ。

 わずかなミス、もしくはミスとは言えないミスが、失点に結びつく。それが世界のトップだ。

 次節は6月16日。マジョルカはビジャレアルに乗り込む。暫定18位で、1部残留のためには負けられない一戦となる。

 久保は救世主になることでさらなる値打ちを示せるか? 

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