リーガ再開。優勝争いのカギを握る「いるはずでなかった」2人の男 (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

 一方のレアル・マドリードは、スペイン代表FWマルコ・アセンシオが、昨年7月以来、戦列に復帰する。プレシーズンマッチのアーセナル戦で、左ひざ前十字靭帯断裂及び半月板損傷で全治10カ月。シーズンを棒に振るケガになると思われたが、間に合いそうだ。

 そのアーセナル戦で、右FWとして後半から投入されたアセンシオは、たった15分間で違いを見せつけた。カットインから左足を振って、ミドルシュートを右ポストに直撃。また、イスコからエリア内でボールを受け、GKと交錯すると、こぼれをガレス・ベイルが押し込んだ。さらに、左サイドのマルセロのパスをエリアで受けると、強烈なシュートをニアに打ち込み、ゴールを決めた。0-2で負けていた試合だったが、2-2に追いつく立役者になった。

 しかしその直後、相手選手と交錯すると、左足から崩れ落ちる。ユニフォームをめくりあげて激しく噛み、両手で地面を叩いた。何が起こったのか、激痛とともに知っていたのだろう。

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