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ゴールもアシストも。得点に絡みまくる
ジェイドン・サンチョの強み (2ページ目)

  • 篠 幸彦●文 text by Shino Yukihiko
  • 西村知己●イラスト illustration by Nishimura Tomoki

Answer
相手を釣り出し、ハキミへリターン

 ハキミからパスを要求するときのポジショニングから、サンチョの駆け引きは始まっていた。サンチョがハーフスペースでフリーになってパスを受けると、正面の相手DFミラン・シュクリニアルが釣り出された。これがサンチョの狙いだった。

サンチョはハキミへのリターンを選択。ゴールをアシストしたサンチョはハキミへのリターンを選択。ゴールをアシストした パスを受けたサンチョは巧みにタメをつくり、シュクリニアルが出てきて生まれたギャップにハキミがトップスピードで進入する。そこへ柔らかく、スペースへ置くような縦パスを送ると、ハキミはGKの脇下を射抜いてゴールゲット。

 アタッカーであれば、出てきたシュクリニアルをドリブルで外し、自らシュートを打つという選択肢もあったはず。野心溢れる若手ならば、なおのこと自らが得点することに固執してしまうものである。

 しかし、サンチョはそうではない。ここで自らがDFを引きつけ、味方が進入するスペースを空けるプレーを選択できる。これにより、サンチョがボールを持つと、相手DFには常に迷いが生じることになる。パスなのか、ドリブルなのか、シュートなのか。

 その懐の広さで相手より優位に立ち、得点を奪い、アシストを記録してきた。弱冠20歳とは思えないイングランド人アタッカーによる、洗練されたポストプレーから生まれたゴールだった。

【動画】ゴールもアシストも自由自在! サンチョのプレー集>>
(インテル戦のアシストシーンは、0分23秒~0分45秒)

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