久保建英=チーム戦術。マジョルカではすでにエースで別格の存在だ (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 プレシーズンはトップチームに帯同。関係者の評価は、チーム内で1、2を争うほどだった。セカンドチームであるカスティージャに残って、トップデビューを狙うのもひとつの手だったが、本人の意志で1部リーグでのプレーを求め、マジョルカへの期限付き移籍を選択した。

 そして2019-20シーズン、久保は24試合に出場し、3得点を記録している。昨年11月にビジャレアル戦で初ゴールを記録し、その前の試合から8試合連続先発出場。その後、途中交代が続いたことで、「限界」を唱える声もあったが、チームの不振と久保のプレーを混同した"中身のない批判"を自らの力で一蹴した。コロナ禍でリーグが中断する前の3試合は2得点でエースの風格だった。

「Tirar del carro」

 それはスペイン語で「荷車を引く」という意味から転じ、「先頭に立って引っ張る」という表現になる。言わば勝利をもたらすエースで、久保にふさわしい称号だ。

 スペイン語が堪能な久保には、コミュニケーションの問題など存在しない。2011年8月から2015年3月まで、バルセロナの下部組織ラ・マシアで過ごした時もそうだったが、彼の強気なパーソナリティは周囲も面食らうほどだった。マジョルカでもチームメイトとのコミュニケーションは良好。豪放磊落な性格で、一目置かれる存在だ。

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