日本代表選手でも適応できず。井手口陽介らリーガ2部での苦闘の歴史 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 中島大介●写真 photo by Nakashima Daisuke

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「クルトゥラルにとって、歴史的な契約!」

 地元紙『ディアリオ・デ・レオン』は、井手口がブラジル代表ネイマールからボールを奪う一枚の写真をデカデカと使い、派手に伝えていた。

 井手口はポテンシャルの高さが認められた選手だった。その証拠に、入団直後から出場機会を与えられている。先発はわずか1試合だったものの、5試合連続で出場したのだ。

 しかし、3月には評価が急降下していた。

「重要な補強だったはずだが、出場機会なし。ロシアワールドカップに向け、暗雲」

『ディアリオ・デ・レオン』の論調は、厳しいものに変わった。記事の内容もネガティブだ。

 そして5月、同紙は井手口の特集を組んだが、その時は完全に「なぜ失敗したのか?」という切り口だった。デビューから5試合出場以後は、プレー機会なし。本人が「言葉が壁。理解し合えないことがストレスになっている」と語る小見出しになっていた。

 クルトゥラルはこのシーズン、結局19位(22チーム中)と低迷し、2部B(実質3部)への降格が決定した。補強した日本人MFがまるで戦力にならない状況では、失望感も強い。ドイツの2部グロイタ―・ヒュルトへ移籍したことを、最後は淡々と伝えていた。

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