絶賛から始まった中村俊輔のリーガ挑戦。評価急落の裏に嫉妬もあった (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

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 2009年7月、中村はスコットランドのセルティックからエスパニョールに移籍している。セリエA、スコットランドリーグで長くプレーした中村は、すでにヨーロッパで経験と実績があった。チャンピオンズリーグ(CL)では、"赤い悪魔"マンチェスター・ユナイテッドを相手に、伝家の宝刀の左足FKを叩き込んでいる。チームのCL決勝トーナメント進出に大きく貢献し、日本人サッカー選手として新たな時代を切り開いていた。

 筆者は、シーズン前哨戦となった8月2日のリバプールとのトレーニングマッチを、現地で取材している。

 この日、中村は左MFとして先発していた。開始直後、ボールを受けてタメを作ると、左サイドバックの動きを引き出し、絶妙のタイミングと精度のスルーパス。左SBが折り返し、クロスから好機につながった。ゴールには至らなかったが、記者席がざわついた。サッカー通のスペイン人たちの心をとらえるプレーだったのだ。

 そして前半20分、中村は左サイドでボールを受けた瞬間、左足でディフェンスラインとGKの間を通すようなスルーパスを流し込む。これを受けたFWルイス・ガルシアが、先制点を決めた。

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