リーガ2部日本人最多得点のFWが
体感した「罵声が称賛に変わる瞬間」 (2ページ目)
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「ゴールすることで自分の道を作る」
その言葉どおり、2006年1月にはスペインの2部カステジョンへの移籍が決まった。パラグアイ時代の恩師の推薦を受けてで、南米経由の欧州移籍だ。
ただ、その1年目は苦しんでいる。17試合2得点と振るわず、戦力外通告を受けた。スペイン国内での移籍先が決まらないまま、毎日12キロ走り、ジムに通い、粘り強く機会を待った。「お前の居場所はない」と言われても、へこたれていない。出稼ぎ外国人労働者たちがサッカーをしていれば、そこに混ぜてもらい、ゴールを決め続けた。
「パスをよこせ」
死に物狂いの形相で叫び、もらえなければ相手ボールを奪い返し、そのままドリブルで蹴散らし、シュートを叩き込んだ。
そんな日々のなか、福田は代理人から連絡を受け、同じ2部のヌマンシアのテストを受けられることになる。開幕直前、最後のチャンスだった。
「ケンジはカステジョンで対戦して、面白いFWだと思っていたよ」
当時、ヌマンシアを指揮していたアンドニ・ゴイコエチェア監督は、そう証言している。ゴイコエチェアは現役時代、ディエゴ・マラドーナの足をタックルでへし折ったことで知られる猛将だ。
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