久保建英ら日本は人材が豊富。東京五輪で注目のサイドアタッカーたち (3ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 久保はプレー判断に躊躇がない点が目立つが、もうひとつ、その連続性が際立っている。リーグ戦が中断する前のエイバル戦のゴールは、そのひとつの証左だろう。カウンターでトップスピードに入り、3人のディフェンスに挑む。あえなくカットされるのだが、自軍が奪い返したボールを受けると、味方が脇に回り込むのを囮に使いながら、逡巡なく利き足でない右足を振り切り、見事に決勝点を決めた。

 ファティもそうだが、プレーに途切れがないのだ。

 日本代表の安部裕葵(21歳、バルサB)も、スペイン2部B(実質3部)で経験を積んでいる。今シーズン、バルサBでは複数のポジションをこなし、主に0トップとしてプレー。ボールテクニックだけでなく、周りを生かす戦術的適応力が高く買われている。彼もサイドアタッカーの枠にははまらず、新しい形を示す選手かもしれない。

 日本のU-23代表はサイドアタッカーの人材が豊富だ。

 堂安律(21歳、PSV)、三好康児(23歳、アントワープ)、食野亮太郎(21歳、ハーツ)の3人は、すでに欧州で場数を踏んでいる。相馬勇紀(23歳、名古屋グランパス)もドリブルからのシュートはジョーカー的な存在感を見せる。三苫薫(22歳、川崎フロンターレ)も独特のリズムのドリブルで、ポジショニングは粗削りだが、飛躍が期待される。

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